藤山

北方領土について・・・、ロシアの主張は、第二次世界大戦の結果ロシアの領土になったと言っている。ぶっちゃけ、戦利品だと言っているわけだ。これに対して、我が国は四島の歴史的経緯や占領時の不当性を主張しているわけだが、当然かみ合わない。実効支配しているロシアにとって、話し合いはいつでも歓迎だろう。何年かかろうと一向に構わないわけだし、外交カードとして内政カードとしてそういう位置付けにしておけば利用価値の方が大きい。したがって、我が国がどんだけ領有権を主張しようと、どんだけ経済協力しようと北方四島が再び日本領となることはない。まあ、100年前なら領有権をめぐってロシアと事を構え、あわ良くば樺太まで日本領とする可能性も無きにしも非ずだが、戦争イコール核戦争のご時世ではそれも叶わない。しからば、現実的にかろうじて可能な二島返還で交渉するのが最善の策とならないだろうか。望みのない原則論を振りかざして、実質ロシア領を容認しているのは、もしかして政治家の怠慢かもしれない。