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火山の目覚め


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 記事の件名: 元広島の大石清投手を知ってますか?
投稿記事Posted: 2012年12月16日(日) 02:47 
登録日時: 2011年4月07日(木) 06:32
記事: 18
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元広島の大石清投手を知ってますか?度胸と速球で勝負スライダー、シュートも覚える二年目のジンクスなんかどこ吹く風といった調子で、大石は完全に広島のエースにのしあがった。十三勝五敗(二十七日現在)の星は文句無く光る。大石が入団したとき、井(日鉄二瀬)興津(専修大)上田(関大)らの有名選手の派手な入団にかくれて、まったく目立たなかった。紹介のときも青白い顔の少年が「大石です。清水商出身です」とポッキリ言ってペコリと頭をさげた。白石監督は「井ら三人を除いて、あとは二、三年、二軍で鍛える方針」といっていた。だから正直なところ、いまの働きを予想した人はいない。ところが、その春、試験的にオープン戦の南海戦で登板した。ここで南海の選手はもちろん、ファンも、ナインも大石の度胸にアッと驚かされた。打者が岡本のときだった。手もとが狂ったのかビンボール。怒った岡本は大石めがけてバットを投げつけた。ところが、当の大石はマウンドからゆっくりと降りたと思ったら、バットを岡本へ投げ返し、このあと凡ゴロに打ち取ってしまった。このとき「根性のあるやつ」とコーチ陣は大石を見直したという。ことしの春「二年目のジンクスは気になるだろう」といったら「そんなものあるんですか」とケロリとしていた。六月はじめ「すばらしいね」と打診したら「はあ、おかげ様で」と急に大人になった感じである。昨年の大石は度胸のよさと外角低めの速球だけで、九勝をかせいだといってもよいくらいだ。当時、藤村コーチが「あいつは本当のところシュートが投げられない。カーブも甘い。それで投げているのだから不思議なものだ」といっていた。ことしは持ち前の速球にスライダー、シュートを覚えたのだからジンクスなんか、ふっとぶのも道理。だがこんな見方をする評論家もいる。「若いうちはあれでよい。しかし、あのフォームは、一つガタが乗るとくずれるおそれがある。いまのように酷使されたらもたない」1㍍78、67㌔、身体は決して大きくない。二十歳でエースになったが、練習後にはボール集めをしたりして、先輩を立てる態度は気持ちがよい。このまま成長すればまだまだのびることはまちがえない。


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